古老龍への道

2006年2月12日 ゲーム
 モンハン関連の話。無印ではオン限定だった古老龍(ラオシェンロン)と『G』ではオフでも戦える。ただし発生条件が厳しい。まず全クエストの消化。そして訓練場の全クリア。前者はともかく後者が厳しい。どうにもゴリ押し風味のわたしのプレイでは繊細な訓練場は難しさを通り越した域に達している。投げつけられるコントローラーの身になればプレイしないほうが懸命じゃないのかとさえ思える。
 なので、やはりオンで古老龍と会うのが無難だと判断した。古老龍クエはランク9以上で発生とのことなので、ひたすらランク上げる。正確には上げようと試みただけで頓挫しているわけだが…。数をこなそうとするもソロ故の弱さ。苦戦に次ぐ苦戦で思ったようにポイントも貯まらない。オンなんだから「一人で遊ばなきゃいんじゃねーの」という意見は聞こえない。
 ここで和助氏にヘルプ。強力な助っ人を交え、三人でクエストを消化する。「ああ、ひとりじゃないってすばらしい」とは思ったけど恥ずかしいので言わない。
 その折、助っ人はたぶん《黒滅龍槍/攻575/龍430》というランスを振っていた。こちとら見学モード。次々と転がされる鎧竜を見てドンだけ強いのよとステータスを見たらランク30だし。
 ほいで一番勉強になったのはランスを使っていたこと。振り回して回りに被害が出る大剣やハンマーに比べ、ランスは立ち回る位置を主張しつつ確実にダメージを与えられる。あーオンじゃこーやって戦うんだなとか思った。知らない人とのプレイがより高い垣根に感じたのは内緒だ。
 そうだよね、水分も必要だよね。あと休息。
マケマケ様とオービス様
 マケマケ様は戦いの神様で、人間の精神的な不安や脆さを浮き彫りにする能力を持つ。なにがしかの試合中、マケマケ様にとり憑かれると、ドローがかみ合わなかったりコマンド入力をミスったりと良いことがない。あぁ、マケマケ様が憑いているなと思ったら深呼吸して場を見渡すと良いだろう。
 オービス様は高速道路に住まう地母神で、誰しもがその前を通るときは敬いの気持ちから、可能な限り減速してその場を通り過ぎる。不心得ものが急スピードでその場を通り過ぎようものなら、怒りをあらわにし周囲に轟く光線を発し、督促状という財布に厳しい罰を与える。あぁ、オービス様に近づいているなと思ったら素直にブレーキを踏むのが良いだろう。

 わたしは決して信心深いほうではないが「触らぬ神に〜」というのは、本当だなと思う。さすがにストレートで二敗すると凹むという心温まるお話。

分析と要望

2006年2月2日 ゲーム
分析と要望
 グランプリ上位8人のレシピが公開されたので、各カードの利用率を調べてみました。メイン320枚中の内訳は下記のとおり。
 まずは色別。

 緑:152枚、黒:112枚、青:42枚、白:14枚、赤:0枚という結果

 赤の0枚は仕方ないとしても、白の14枚も三位で使われていなかったら…と恐ろしくなる。黒緑を選択することはベストでなかったとしてもベターであったことが結果から判断できる。次に個々の利用枚数。デッキは8種なので最大は24枚ですね。

一位:24枚
象砲手バルカン

二位:23枚
誕生の宴

三位:21枚
大巨人クレーター・メーカー

四位:20枚
カオスビースト・スキュラ

五位:18枚
カオスビースト・ゲンブ

六位:13枚
殺意の魔煙キラー
スパイク・ガールズ
微笑む人形マリアン
魔獣王ティラノギア

九位:12枚
真夜中の狩人ミュラー
魔少年ダミアン

11位:11枚
冥王の鈎爪

12位:10枚
黄泉返りの呪法
妖精の風車

14位:8枚
失恋の痛み

15位:7枚
大巨人ムーン・イーター

16位:6枚
益々繁盛
水底の歌劇場
夢見る人形エリザベス

19位:5枚
冥界の門
花冠のフェアリー

21位:4枚
宝石商人ファルコン・ケン
瘴気の渓谷

次点:3枚
グレン・リベット
ロマネ・コンティ
ガーディアン・ソウル
天国の門
シーホースルドルフ
スパイ・スパイダー
ハイタイドセイコー
パラドクス・ストーム
兎娘キューティ・バニー
カオスビースト・マンティコア

2枚
聖騎士ホーリー・アロー
濃霧の魔氷フォッグ
玩具商人ペンギン・ポー
細波の入江の魔女
氷柱の魔氷アイシクル
ディメンション・ロード
グッバイ・マイ・エンジェル
呪われた館
サキュバスの吐息
ケイオス・ハンド
密林の孤城

1枚
マーダラー・マンティス
真珠貝の褥の魔女
イビルアイ・アサシン
生命の門

 誰もが投入する確定パーツということで一位に《バルカン》、二位に《宴》。これはもう鉄板といっても過言ではない。とりあえず緑使っとけ、緑使うなら突っ込んどけと。
 三位の《クレーター》も7人が3枚づつ投入。先攻クレーター投下の強さは誰しもが認めるところ。
 続く《スキュラ》は軽さを生かして墓地回収用パーツとして大活躍。いかに移動が軽いとはいえ《罪人の魔煙クライム》が選ばれることはなかった様子。
 五位の《ゲンブ》も無難な位置。やはり劣化版の《スフィンクス》には出番がありません。高パワーは魅力ながら、ダブルシンボルを嫌って枚数を減らす人も多いようです。ここまでは緑が独占。
 六位の《キラー》、《スパイク》、《マリアン》で黒が初お目見え。特に《キラー》は安価な迎撃手段として高評価を博した模様。トップレアと呼び声高い《スパイク》は強い強いと謳われながらも2積みの人が多かった。再利用することを前提とすればこの枚数が妥当なのかもね。《マリアン》は好みが分かれたようで、後述の《ダミアン》との兼ね合いで個々によって差が見られた。どれも構築済みで手に入るパーツなので、これから始めるプレイヤーにとってはありがたい話。
 同位の《魔獣王ティラノギア》は出されて分かる決定的な強さ。総じてこれを除去できずに負けた試合は多かったんじゃないかなと。デメリットは自身でコントロールできることを思えば6マナ7500でスマッシュ2は強い。結果論ですが。
 九位は《ミュラー》と《ダミアン》の墓地回収生物コンビ。これまたプレイヤーによって投入枚数に差。決勝戦を見ていて《ダミアン》と《キラー》で8000を討ち取れるのは強いなと思いましたが、《ミュラー》と《スキュラ》でも8000を討ち取れるのよね。この、なんとでもなります感が純正黒緑の強さなんだろう。
 11位は《鈎爪》。確定除去は強い。上記の墓地回収を考慮すれば、ナナマナ生物の除去にはそんなに目くじらを立てるほどではないのか。この、なんとでも以下略。
 12位は《呪法》と《風車》。墓地回収能力を重視するか否か、生物同士のぶつかり合いを意識するか否かで選択に差。実際問題、呪法で《ゲンブ》を回収されると凹むのは確か。でも慣れた人だと【ヴァンパイア】や回収パーツなんかを拾ってチクチク攻めることが多かったみたいです。
 14位は《失恋の痛み》。メインからの投入を避けた人も多かった。《スパイク》回せば必然的に手札は減るだろってことなのか。2ターン目に《痛み》でマナ加速系を抜かれて3ターン目《クレーター》も凹みますが、今回の分布を見ると、マナ破壊よりも除去に特化したデッキが勝ち上がったのではないでしょうか。
 15位は《大巨人ムーン・イーター》。ナナマナといえばコレ。重いけれど《鉤爪》がなければ詰むこともある。主に《歌劇場》デッキの主力として投入されていました。
 16位は《益々繁盛》と《水底の歌劇場》。やっと青の出番。どちらも3積みで二つのデッキに投入されていました。特に《歌劇場》の強さは圧倒的で、今後は青のトップレアとして君臨するんじゃないでしょうか。黒緑に有利とはいえ、その強さを発揮するには当然ながら高いスキルが必要のようです。帝王と二人で「青はカウンターがなきゃ弱いよ」なんて言ってたのが恥ずかしい。
 同位には《夢見る人形エリザベス》もランクイン。とにかく軽くて中型への抑止になる反面、相手によってはまったく役に立たないケースもあるのはご愛嬌。黒の濃いデッキは墓地回収を念頭に、どれも2枚ずつ詰んで汎用性を高めるケースが多いように思えます。
 19位は《冥界の門》と《花冠のフェアリー》。奇襲性の高い《門》は使用率が高いかと思いきや、《冥界の門》は5枚、《天国の門》が3枚、《生命の門》に至っては1枚しか使われていませんでした。突き詰めるとプラン成功率を重視するようになるのかもしれません。
 21位以降は、まぁ、デッキによっては入るよねといった感じで分析の対象ではないかなということで割愛。これを見ると、およそ200枚というカードプールで出来ることと出来ないことが分かったんじゃないかなと。緑のマナ加速、マナ破壊、規格外生物。黒の効果除去、手札破壊、墓地利用。青の【召集】、ドロー。このへんが勝ち組で、白と赤はどう絡んでも負け組だったと。
 次に発売される100種のカードがこの関係を大きく変化させるのか、既存の組み合わせを強化するだけなのかは大いに楽しみなところ。特にも不遇の赤が数種のカードの投入で果たして化けるのか…。デザイナーの手腕が問われる部分でしょうね。

 また、今後メーカーがどんな対応するかはまったく見えてこないんですが、唯一《クレーター》に対しては、なんらかの制限を与えるべきだと思います。M:tgやデュマスと比較して、軒並みコスト高に設定されているデロにおいて、「?緑緑」で土地1枚の破壊は《Thermokarst》と同等。これが呪文だったならアリかなで終わるんでしょうけど、自殺が容易なシステムを介し、墓地から再利用できるってのが問題。
 仮に「?緑緑」だったとしても《ダミアン》で回収は可能。とはいえ現在の先攻投下有利の方程式は揺らぐのかな。
 コストが「緑緑緑」だったらどうだろう。単色かそれに近い構成でなければ使えないし、次ターンに《ミュラー》で回収ってのは難しい。ま、どう転んでも強そうよね、コレ。

 次のエクスパンションに「?赤」で同効果を持つ生物が出たりするとワヤですかね。そしたら赤緑土地破壊なんてことになるのか…。とりあえず土地破壊ってのは強い効果なんですよ。システム的にも手札はプランで供給できるけど、マナは供給できないんだしね。
 まー、含めてガチ思考のもと、一蹴されてしまいそうではありますが。移動コストによって、他のゲームの倍はマナが必要になるデロなので、序盤からマナ破壊できちゃうのは門戸を狭めることになるんじゃないかな〜と改めて思いましたとさ。
 グランプリ雑感の続き。今日は環境を含め、わたし自身について。
 緑主体にタッチ黒というデッキを全面的に信頼して参戦したものの、結果は目を覆いたくなるような有り様。
 グランプリを制したのは青緑ながら、この日の勝ち組はまぎれもなく純正の緑黒たるクレーターミュラーを選択した人たちだと思う。
 全六戦のうち、初戦の三色歌劇場を除いて、以後の五戦はすべて黒緑というかクレーターミュラー。その高い汎用性にモリモリと食われてしまいました。つか、クレーターミュラーというデッキの研究が足りなかった。もっと多くのプレイヤーの回し方を参照すべきだった。前日予選にも参加すべきだった。なにしろ遅刻という体たらくは自分の責任以外のなにものでもないわけで、何しに行ったのかと自責の念でいっぱいになる。
 和助氏曰く、わたしは「線を引きたがる」そうで、なるほど体力温存などと予防線を張ってしまい目的があやふやになってしまったのは反省すべきだろう。
 プレイミスも目立ったが、デッキ構築の段で敗北していると思った。やはり回す回数が足りていない。断片的な情報で即座に効果や結果を求める体質は改めなくては強くなれない。
 なぜ負けるのかを何度も何度も考えて、何度も何度も試してきた人が勝ったのだと思う。そういう意味では社会人プレイヤーとしての限界も感じたところではあるが、同じく境遇の帝王がマネーフィニッシュしていることを思えば甘えでしかないのかもしれない。
 とにかく日常はカードにまったく触れず、良くて週に一度しか触れない環境が改善されない限り、空虚な投資だけが続くことだろう。この部分は地方におけるゲーム環境として最も改善すべき点であり、最も改善が困難な問題でもある。
 地元の専門店の質の低さを呪っても改善しないし、人材の不足を嘆いても改善できない。一番は育成することなのかなとも思うがこの話は別の機会に。

 さて、以上は勝つことを目的とした話。楽しむことを目的としたのであれば、それはそれは楽しい三日間でした。
 なんとか仕事を片付け、福島で帝王と、和助氏と上野駅で合流して同氏亭へ移動。ここで摂ったアルコールが翌日を左右するとは思わずガブガブと。
 そんなで翌朝の起床したのが9時半過ぎ。八時半の便に乗るはずが…。気を取り直して場所だけでも確認しようと出立したのが正午過ぎ。もーだめ。
 続いて仕事帰りの和助氏と合流しようと準急に乗るはずが、慌てて列車に飛び乗った車両は各駅停車。三分後にはマッハで追い越され、都合30分以上も合流に遅れる。もーだめ。
 なんとか会場に15時過ぎに到着。その低い天井と臭いに果てしなく辟易。16時には終わるのかなと覗いたんですが、まだ三戦目が終わったばかりとのこと。トレードしたいという帝王と、もうたくさんだと帰りたがるわたし。結局会場の様子を伺うだけで、プレイすることすらできず。というかせず。このとき遠征してきたけど抽選漏れという人たちを多く見かけ、中には実力者もいただろうにと不憫に思う。
 晩飯を経て帰宅し、翌日に備えて早く寝る。ということもなく、ズルズルと調整崩れのカードの出し入れ。あーじゃねーこーじゃーねーと考えるより先に回すべきだった。もーだめ。
 朝方に終身して数時間後に起床。「もっと早くから」は、わたしたちの永遠の課題だねコレ。眠い目をこすりつつ移動し会場へ。

 手続きを終え一回戦へ突入。三色召集という初めてのデッキタイプに苦戦するも、なんとか押し切って勝利。歌劇場の強さを痛感する。
 二回戦は黒緑。三ターン目にクレーターを投下され〜という回りに対処しているつもりが次第にジリ貧。これが黒緑の実力かと目からウロコ。追い詰めたつもりが返しの一斉攻撃で撃沈。なるほど無駄にスマッシュしないという選択の正しさを知る。惨敗。
 三回戦も黒緑。三ターン目にクレーターを投下され〜という回りに対処しているつもりが次第にジリ貧。なんとか粘って引き分けに持ち込む。
 四回戦も黒緑。三ターン目にクレーターを投下され〜という回りに対処しているつもりが次第にジリ貧。《コスモ・クエイク》のダンスだけでなく相手はプランもガッチリかみ合ってなす術なし。惨敗。
 五回戦も黒緑。三ターン目にクレーターを投下され〜という回りに対処しているつもりが次第にジリ貧。序盤の不利をプランで巻き返したかと思いきや、最後の最後で《生命の門》をトップされる。続く二本目はこちらがクレーターを投下して〜という流れから危うげなく勝利。引き分け。
 六回戦も黒緑。黒主体にタッチ緑といった構成。勝ったと思いきや最後の最後で《ギガンティック・スカルドラゴン》を対処できずに落とす。続く二本目はこちらの《ギガンティック・スカルドラゴン》を相手が対処できずに〜という流れで勝ち。
 もう六戦が無事に終わったというだけで満足というぐらいの憔悴っぷり。あと二つ勝てればマネーフィニッシュもあっただけに悔いは残るものの、結果は結果として受け止めたい。帝王は苦戦を強いられながらも賞金獲得。さすがというべきか。

 決勝前のセレモニーを観て一旦会場を離れる。休息を経て再び会場に向かうとちょうど決勝戦が始まるとのこと。会場内の中継で試合を楽しんだ。

 決勝は黒緑と青緑という対決。黒緑有利の下馬評に違わず、一本目はあっという間に黒緑が取る。あとがない青緑。この段で私たちというか会場内には「やっぱり黒緑なのか」という絶望というか失意の空気が流れていた。それだけに青緑にはがんばって欲しいという無言の訴えがあったのはいうまでもない。
 二本目、クレーターの投下や手札破壊に苦しめられ、挙句の果てに《歌劇場》の向かいに《冥界の通路》まで張られてしまう。虎の子の大型生物も墓地活用と合わせられてポロポロと墓地に送られてしまい敗色ムード。しかし、貯めに貯めたマナを使っての怒涛のプランから《ティラノ》、《ムーン》とつなぎ、黒緑側の《マリアン》では《ムーン》を除去できずに積み。この域で初めてコスト7が役に立つんだと思った。
 三本目、やはり黒緑が先攻し、青緑は防戦一方。能力の後ろ盾を受けながら中央エリアに進みつつ殴る《エリザベス》と《マリアン》。特にも前者は《ミュラー》、《ダミアン》で回収され、断続的に相手に攻め入った。なんとか《歌劇場》を張り巻き返しを狙う青緑。大型降臨で行けるかと期待するも《鉤爪》で《ムーン》は墓地に送られる。
 この強い引きと生物に対する様々な対抗手段については、いままで見た黒緑のそれを凌駕していたように思う。《ダミアン》と《キラー》で8000級まで討ち取れるのは構造上理解できるが、討ち取れるように墓地を肥やしたり、手札に温存するといった部分には学ぶべきところが多かった。また、双方のマナの量も勉強になった。最終的には4〜5スマッシュ受けつつも12〜15マナは確保していた。《クレーター》によってマナを破壊されつつも、このぐらいまで巻き返さないと勝てないんだな〜とか色々ね。

 試合は中央ラインの《歌劇場》を核として進められた。黒緑側は《妖精の風車》と墓地活用を駆使して中〜大型を牽制しつつ前述のドール系でスマッシュを稼ぐ。青緑は生物のサイズを駆使して《歌劇場》から次々と増援を送る。双方が5スマッシュを受け、返しに召喚された生物が2歩進めば試合終了という局面。最後の最後で青緑側はプランから《ハイタイドセイコー/D01》を引きあてた。わたしも帝王も、この軽量生物と次で波状攻撃をかけると思ったが、青緑側は「潰されつつ進軍されたら負ける」と踏んでかプランを更新した。出たのは《シーホースルドルフ/D01》。迷わず相手エリアに召喚されたパワー4000の《ルドルフ》。これを、黒緑側の主力である3000級では処理できなかったということのようだ。
 《ルドルフ》のスマッシュで勝敗は決した。会場の盛り上がりは最頂点に。わたしも帝王も自分のことのように喜んだ。黒緑安定という諦めにも似た心情に光が射したかのようだった。このゲームはまだまだ進化すると思った。プレイヤーの腕でなんとでもなるのだと希望が感じられた。興奮覚めやらぬまま会場を後にした。

 和助氏と再び合流して打ち上げ。わたしは早々に酔いつぶれてしまったが、帝王と和助氏は翌朝まで語り明かしたそうだ。
 翌日は普通に起きて普通に帰宅。無事に新幹線にも乗れたし、無事に家までたどり着いた。なんともはや貴重なネタとなりうる体験となったことは間違いない。
 応援してくれた皆さん、帝王、和助氏、本当にありがとうございました〜。
 ということでグランプリも終わりまして、大会に関する雑感や現環境の総括などを一地方プレイヤーとして述べてみたいと思います。
 まずはグランプリの運営について。とにかく250人を収容するスペースとしてはあきらかに会場が狭い。なんといってもグランプリと銘打つぐらいなのだから、イメージとしてホテルの広間のような場所を借り、ゆったりとした環境で技術をぶつけあうことができるのだと思っていた。事実そうなのだが、あれでは少し大きなトレカの大会だ…。11月にうちで開いた体験会会場と同等かそれ以下のスペースだろう。
 会場の地獄絵図っぷりはある意味貴重な体験で、低い天井と空調の悪さも手伝って、体臭と多量の二酸化炭素で倒れそうだったのは言うまでもない。今回は季節的に冬だったわけだが、夏の大会などは阿鼻叫喚の様相であろうと容易に想像できる。それでもプレイヤーから苦情らしい苦情がないのは諦めているのか、環境に順応しているのか…。
 決勝前のセレモニーでアシスタントが「すごい熱気ですよね」と言葉を選んでいたのには苦笑した。
 
 また、一部で問題になっている前日予選の抽選漏れについて。当初の予定を大きく上回り、前日予選には多くの参加者が会場に集まった。メーカーは事前に「抽選になります」と予防線は張っていたようだが、遠征費用をかけて前日予選に参加したにも関わらず抽選に漏れたプレイヤー200人以上いたという事実は真摯に受け止めて欲しいと思う。諸般の事情もあって結局わたしたちは参加を見合わせたわけだが、当日枠をすでに持っているプレイヤーの参加は禁止すべきだったのではないかとも思う。

 今後の代表枠については、店舗主催の予選を経て、メーカー主催の中規模予選を経由して当日枠を絞り込むべきではないだろうか。そのほうが実力も伯仲するだろうし、無用の遠征費用も必要ない。正直、わたしのような経験不足のプレイヤーも、地方の予選を抜けてしまえば当日大会に出れてしまう。
 決勝戦の行き詰る攻防は、見ていて面白かったし真剣勝負と銘打つだけの名勝負だった。もっと競技としての体制を整え、実力のあるものが大会に参加できるように努めるべきだと感じた。結局のところ当日予定していた八戦を直前で六戦に絞ったのは運営時間の短縮以外に理由が見当たらない。8時から21時という13時間の拘束時間はさながら拷問。すべてにおいて、もっとゆとりある運営を心がけていただきたいものだ。
 なんだか厳しいことばかり書いたが、期待の裏返しということで。高尚な遊びを目指すなら、避けては通れない部分だと思う。メーカーの本位が売り逃げだというなら話は別なんだけど。ゲームの面白さを思えばコレキリにしないで欲しいなと。
 続きは明日。
ただいま〜
 ということで行ってきましたグランプリ。
 とにかく書くのも恥ずかしい成績でしたが、念願の(?)プロ登録もできましたし、自分の中で色々と気持ちの整理にもなりました。
 帝王と和助両人のおかげで楽しく実りある3日間となりました。応援してくれたみなさん、本当にありがとうございました。

行ってきま〜す

2006年1月27日 日常
 ということで行ってきます。結果などは火曜日以降の更新にて。
 
いざ
 週末からの試合に向け、何を持ち込もうか試行錯誤を繰り返す。
「メタを制したのはノーマークの〜だった」みたいな夢を描くのも悪くはないけれど、それはそれ。
 オリジナルのデッキを持ち込んで痛い目にあった思い出もあるしな〜。

Emberwilde Djinn/エンバーワイルドのジン 2赤赤
クリーチャー -- ジン(Djinn) (5/4)
飛行.
各プレイヤーのアップキープ開始時に、そのプレイヤーは{赤赤}を支払うか2点のライフを支払ってもよい。そうした場合、そのプレイヤーはEmberwilde Djinnのコントロールを得る。

Delirium/狂乱病 1黒赤
インスタント
Deliriumは、対戦相手のターンの間にのみプレイする。
そのプレイヤーがコントロールするクリーチャー1体を対象とし、それをタップする。そのクリーチャーは、そのプレイヤーに、それのパワーに等しい値のダメージを与える。このターン、そのクリーチャーに与えられる全ての戦闘ダメージとそのクリーチャーが与える全ての戦闘ダメージを軽減し、0にする。

 M:tgの大会に上記二種を含むデッキを投入し惨敗したことがある。そのデッキは赤が濃く、《ジン》の維持は難しくなかった。大量の火力と中型生物でライフを削り、相手がライフを払って《ジン》を奪ったら《狂乱病》。一見コンボとして成立している感じもするし、前日の調整ではソコソコの勝率を誇った。意気揚々と参戦したのだが…。
 緑の大型に殴られて負けた。《恐怖》で除去されて殴り殺された。《白騎士》をタップできずに負けた。挙句《砂州のクロコダイル》にボコられた。
 まさに惨敗。とにかく悔しい思いをした。

 今考えれば稚拙なデッキだったし、プレイングも雑だった。けれど、特定のカードに頼ったデッキは、ベクトルを違えると結果に結びつかないという教訓になった。苦いなぁ…。

 さて、デロにおける「特定のカード」といえば青の《真珠貝の褥の魔女》や《水底の歌劇場》などのライン対象【召集】や《パラドクス・ストーム》などの移動補助。特定のゾーンから攻撃可能状態で場に出せる《門》シリーズ。繰り返して使える《ギガンティック・スカルドラゴン》や《大巨人コスモクエイク》も特別といえば特別。ライン上の攻防を無視する《冥界の通廊》も特別かな。

 同じ過ちを繰り返さないためにも、「特定のカード=勝ち手段」とは限らないってことを思い出したい。【召集】は場に出す生物がなければ成立しない。《門》も同様。ダンス系生物に然り、《通路》に然り。
 特定のカードを生かすデッキを作ることと、デッキに特定のカードを入れることは違う。メタを読んだつもりの調整が、かえってデッキを歪ませるってのはよくある話。
 試合数の減からデッキ分布の傾向は変化するでしょうけれど、慌てず、使い慣れたデッキ回すのが順当かなという話。
 おれは《パラドクス・ストーム》とは当たらない。当たらないんだよ。な。
記述
 公式に当日の試合数が8試合から6試合に減じたことが書かれていました。試合数が減るってことは、最後の最後でひっくり返される可能性が高いということ。逆に考えれば、最後の最後でひっくり返せるかもしれないということ。好意的に捉えましょう。

 が、好意的に捉えられない記述も。以下転載。

--------------------------------------
(5)登録する銀行口座に関して
プロプレイヤー登録の際に、登録用紙に銀行口座を記入いただきますが、記入いただく口座は以下の金融機関のものに限ります。

(1)全国銀行協会の正会員または準会員となっている国内の金融機関
全国銀行協会の会員一覧は下記のリストを参照ください
http://www.zenginkyo.or.jp/abstract/sosiki/abstract0202.html

(2)郵便局
※但し、入金作業の都合上、なるべく?を登録していただくようお願いいたします。
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 要するに『リストにない銀行の利用者は、当日までに口座を作って来い』と書いてある。カチンときた。こんなこと、銀行で振込みを行うという業務が発生するという段で当然考えておかなきゃならないこと。もっともっと早く(予選の段階で)周知すべきだろう。まして、謝罪もなく当然のように記述すべき内容ではない。

 加えるなら、先の試合数の減も「よく考えて」みれば当たり前のことだ。大体、何時から決勝を行うつもりでいたのか。その中に中学生が含まれていたら(保護者同伴だとして)どうするつもりだったのかと問いただしたい部分は少なくない。
 まぁ、最初だから事務方の不手際を指摘するのも野暮なんですが、ユーザーに不利益を与えうる行為ってのは極力排除する姿勢を見せないと、思わぬところで足引っ張られるもんです。
 なんつか日本語は「よく考えて」から書かないと心象悪くしますな。自戒にしますよ、えぇ。

 あ、「単品で《ゲンブ》発見できず地獄」に突入中です。そういえば、どうしてわたしの買うパックにはどうして《クレーター》は入っていないんだろう…。
 彼女は「なぜか」引きまくるんだけどなぁ…。

高いか低いか

2006年1月23日 ゲーム
高いか低いか
かくりつ 0 【確率】
〔probability〕一つの事象(出来事)の起こり得る確からしさ(可能性)の度合。また、その数値。数学的には 1 を超えることがなく、負にならない。確からしさ。蓋然率。公算。

 この手の確率計算というものは目安に過ぎないわけだが、デッキ構築やプレイングの上で直感的に物事を判断する基準になる。まぁ一つの考え方として。
 まずは下記の表を見ていただきたい。

先攻    後攻    -    一枚    二枚    三枚

00    00    40     2.5%     5.0%     7.5%
00    00    39     2.6%     5.1%     7.7%
00    00    38     2.6%     5.3%     7.9%
00    00    37     2.7%     5.4%     8.1%
00    00    36     2.8%     5.6%     8.3%
01    00    35     2.9%     5.7%     8.6%
02    01    34     2.9%     5.9%     8.8%
03    02    33     3.0%     6.1%     9.1%
04    03    32     3.1%     6.3%     9.4%
05    04    31     3.2%     6.5%     9.7%
06    05    30     3.3%     6.7%     10.0%
07    06    29     3.4%     6.9%     10.3%
08    07    28     3.6%     7.1%     10.7%
09    08    27     3.7%     7.4%     11.1%
10    09    26     3.8%     7.7%     11.5%
11    10    25     4.0%     8.0%     12.0%
12    11    24     4.2%     8.3%     12.5%
13    12    23     4.3%     8.7%     13.0%
14    13    22     4.5%     9.1%     13.6%
15    14    21     4.8%     9.5%     14.3%
16    15    20     5.0%     10.0%     15.0%
17    16    19     5.3%     10.5%     15.8%
18    17    18     5.6%     11.1%     16.7%
19    18    17     5.9%     11.8%     17.6%
20    19    16     6.3%     12.5%     18.8%
21    20    15     6.7%     13.3%     20.0%
22    21    14     7.1%     14.3%     21.4%
23    22    13     7.7%     15.4%     23.1%
24    23    12     8.3%     16.7%     25.0%
25    24    11     9.1%     18.2%     27.3%
26    25    10     10.0%     20.0%     30.0%
27    26    09     11.1%     22.2%     33.3%
28    27    08     12.5%     25.0%     37.5%
29    28    07     14.3%     28.6%     42.9%
30    29    06     16.7%     33.3%     50.0%
31    30    05     20.0%     40.0%     60.0%
32    31    04     25.0%     50.0%     75.0%
33    32    03     33.3%     66.7%    100.0%
34    33    02     50.0%    100.0%    150.0%
35    34    01    100.0%    200.0%    300.0%

 勘のいい人ならお分かりかと思うが、デッキ中から特定のカードを引く確率をあらわしている。特段難しい公式は用いていない。入っている枚数をデッキの枚数で割っただけ。ターンの進行によってデッキ枚数は減るので、必然的に引く確率は上がりますよと。

 さて、まずは先攻の相手が《クレーター》を3ターン目に投下しうる確率。マナ事故はここでは考えない。『先攻、三枚、03ターン』を見て欲しい。すると、その確率は「9.1%」であることがわかる。ただし、相手が2ターン目にプランを更新したならば、デッキ枚数は1減るので、04ターンの「9.4%」となる。
 目安として大体、10試合に1回は投下されるんかな〜ってこと。
 
 続く4ターン目にも《クレーター》を中央投下される確率は「6.3%」。5ターン目なら「6.5%」。まぁ、確率としては高くない。だが、4ターン目に《ミュラー》を投下して…だと、『先攻、三枚、04ターン』を見ると以前「9.4%」を維持している。
 これだと、10試合に1回は…
 3ターン目に《クレーター》、4ターン目に《ミュラー》で回収、5ターン目に《クレーター》、6ターン目に《呪法》で《クレーター》と《ミュラー》を回収、7ターン目に《クレーター》さらに《ミュラー》で回収、8ターン目に《クレーター》…
 相手は枚ターンマナを置いても8ターン目に4マナ差。素敵な話。

 ちなみに先手の《クレーター》中央投下対策として投入される《バニー》を後手で握っている確率も「9.1%」。なんだか低い感じがするのは気のせいかなぁ…。
 
 同じ5マナの《冥王の鉤爪》と《ゲンブ》。投入枚数が同じ3枚なら引く確率は同じはず。でも急を要するのは《鉤爪》ではないだろうか。先の《バニー》の例にもいえるが、後手というか対策カードってのは「そのときないと役に立たない」ことが多い。確率的には同じでも、対処するよりさせるほうが有利な気分になれる。一発勝負の大会に向けたデッキ構築にはこーゆー部分も大切かなという話。

 余談だが、同系のカードを複数枚投入した場合、『一枚』の確率を単純に枚数分かければ大体の数値が出ます。
 例えば、3ターン目に《バニー》、《虹に乗るフェアリー》、《誕生の宴》の計9枚いずれかでマナ加速したいと考えれば『先攻、一枚、03ターン』の「3.0%」を9倍し、約「27.0%」の確率で成功すると考えられます。
 これが成功したならば、続く4ターン目に《バニー》、《虹に乗るフェアリー》、《誕生の宴》に《バルカン》と《花冠のフェアリー》を加えたマナ加速で、(『先攻、一枚、04ターン』の「3.1%」の15-1倍して)およそ「43.4%」の確率で5ターン目に7マナ生物を召喚できますよと。
 5ターン目に《妖魔の王子》召喚! やったね。

要調整 其の3

2006年1月22日 ゲーム
要調整 其の3
 翌日は和助氏に依頼を受けた仮面ライダー響鬼の最終話を録画しつつ昼過ぎまでダラダラと。
 まぶしすぎる日の光をカーテンでさえぎりつつ再び調整。
 引き続き仮想敵は緑主体のデッキとし、今度は単色のデッキ構成でマナ破壊への耐性を図る算段。赤と青は見る影もなく、必然的に白、黒、緑と絞られる。別にタッチでもいーんじゃね的発案から、やや色を足したり引いたりを繰り返す。
 白は《ガーディアン・ソウル》は光るけれど…って感じ。
 青の《パラドクス・ストーム》は魅力的な必殺技だが、専用のデッキ構成が必要なことからタッチとはいいがたい。バウンス生物は色拘束が弱いのも魅力ではある。
 黒は核となるパーツを複数刺せるので汎用性抜群。《失恋の痛み》で心を折ろう。トリックも豊富でサイド後も安心。
 赤は…。
 緑はマナ加速パーツが組み込めるけれど、だったら緑主体でいーよねということに。

 〜三日間で得たこと〜
○万能のデッキは存在しない。相性はあるけど。
○原則マナは増やす。ただし置いては駄目な札もある。
○マスデスないので、1ミスは大きな差。あわてない。
○プランはいつめくっても良い。
○トリック勝負は一度勝てば大きく有利発生。
○たとえ有利でも、スマッシュは攻めが続くときだけ。
○足し算と引き算を間違わない。
○《ギガンティック・スカルドラゴン》万歳。
 まぁ、最終的にはどのデッキもプレイングだねって回答。
 当日は連戦必須なんで特にも足し算が重要な。

要調整 其の2

2006年1月21日 ゲーム
要調整 其の2
 翌日はさらにユウ氏を交えて調整を行った。引き続き仮想敵は緑主体のデッキ。どうもわたしと帝王の黒緑使用法には甘さがあるようで、ユウ氏には黒緑を専任してもらいながらの調整。
 プレイヤーが変わればプレイスタイルも回りも違うのがデロの面白いところ。対策したつもりの黒緑だったはずなのに、あれよあれよとマナは破壊され、大型登場で心が折れる。後手後手に対処を強要され、挙句《黄泉返りの呪法》で《ゲンブ》二枚回収とか切なさ満点。あっれ、やっぱり黒緑ですかと前日の調整は全否定。
 いやいやここはプレイング。貸してごらんよ、つーか貸せと再戦を繰り返す。
 その中で話題になったのが手札破壊。
 特に《失恋の痛み》は相対的にアドバンテージは得ていないが精神衛生上よくないのとの弁。なんだか心が折れるよね…という話にも。実際、マナは毎ターン増やせるけれど、手札はキープすることを意識しないと増やせない。
 結局のところ《ギガンティック・スカルドラゴン》はクソ強いんじゃねーか?という心温まるお話。

 で、最終的にはデッキ切れを待つ形で対処可能だということになったのだが、それは対処なのかという疑問の声も。
 ところで、純粋な《クレーター》回収型の黒緑と打撃特化型の黒緑はどっちが強いんだろうという話に発展する。先攻で《クレーター》を投下すれば勝ちかといえば、んなこたない。結局《クレーター》の投下ってのはマナ差を作るために行っている。別に根こそぎ土地を壊してロックしようってんじゃない。なので《誕生の宴》を撃つのと《クレーター》の投下は同じ1マナ差を生むわけだ。
 なので結局のところ引き勝負的な部分が発生し、純粋にどちらか一方が強いということはない。だが、数あるシチュエーションとして《クレーター》回収型は出遅ると生物のサイズ差で場の優位を失う。打撃特化型は出遅れると各種除去の前に成す術なしといった感じ。なので一本目は運といえなくもない。キモはサイド投入後の二本目だなという結論。

 煮詰まったところで「乗車券」になだれ込む。序盤は二度目のプレイということでわたしが先んじて路線を確保。このまま行けるかと思いきや、手札を貯めに貯めた帝王が一気に路線を確保して大量得点。追いかけるユウ氏にも抜かれ、ドベの予感を感じながらも最長路線だけは確保しようと画策。そんな小細工をあざ笑うかのように得点を重ねた続けた帝王が勝利…、と思いきや、最後の最後で高得点チケットを握っていたユウ氏が大逆転。うーん難しい。

要調整 其の1

2006年1月20日 ゲーム
要調整 其の1
 夜半から帝王を交えて調整を行った。今回、仮想敵としてスパーしたのは会場内最多であろう緑黒。かつて猛威を振るった《クレーター》回収型と、現存する打撃特化型の二種を主な対象としてデッキ構築と検証を行うことに。
 手がつけられないと騒がれたのは過去の話で、すでに《クレーター》回収型は対処可能なデッキであることを再確認。とはいえ専用の対処パーツを組み込まなければならないので、デッキの汎用性はかなり劣る。白青や緑青には成す術も…といった感じ。この辺のさじ加減の難しさを痛感。
 続いては打撃特化型とスパー。厳しいのはコッチ。《ゲンブ》の7500って、対処しにくい数値だなと。強化ベースで+2000するならば、主となる打撃力は6000でおつりがくる。逆に《スキュラ》や《ドライバー》の5000は、とたんに紙。《妖精の風車》環境ならばなおのこと。このへんで《スフィンクス》に格の違いを見せ付けてるなと。
 余談だが、強化ベースのない状態で《バルカン》に蹂躙されるケースも少なくない。イメージとして、5000以下は中型、6000以上は大型と分類すべきか。とにかく5000と6000の差は、予想以上に大きいってことかな。殴りにくるのは《ゲンブ》だけではないが、詰んだ状態を回避する手段がデッキには欲しい。具体的には黒と緑の確定除去、同系なら《ゲンブ》や《ムーン・イーター》、白なら《轟く斧の乙女》といったところか。黒の《イビルアイ・アサシン》はそれなり、《メデューサ・ヘッド》さえ選択肢に入りうる。
 結局のところ、対黒緑戦はマナを縛られるのが辛いんじゃなくて、手札を保持できないのでトリック勝負にならないのが辛い。赤緑なんて正直勝負にならない。

 煮詰まったところでネタ風味デッキで挑む。緑のマナ加速から7マナ圏を連打するというデッキだ。《生命の門》と《冥界の門》で色マナの心配からも開放された。素敵。
 デロは毎ターン、ドローをマナにできるので5ターン目には5マナ確保できる。この間に2回マナ加速していたなら計7マナ。そう、5ターン目から7マナ圏は召喚可能なのだ。もちろんもっと早い召喚も可能だが、以後の維持が難しいことを踏まえると現実的なのは5ターン目での《ムーン・イーター》降臨。《ミューラー》+《スキュラ》で死亡だねとマイナスに考えることなかれ。《冥王の鉤爪》を除けば、一枚で除去されることはないので、連打すればそれなりにプレッシャーを与えられる。プレイのコツは《門》をマナにしないこと。可能な限り7マナ圏もマナにしちゃ駄目。マナ加速のパーツをマナにしつつマナ加速するという引きの強さが必要。とりあえず《アイシクル》も《マリアン》も無効化。《クリムゾン・ビューティ》でスマッシュ+1しつつ《ムーン》が殴るとか素敵。背後から《レディ・ジェラシー》の支援を受けつつ《妖魔の王子》が殴るとか素敵。《真珠貝の褥の魔女》の能力で《プラチナクラウン・ドラゴン》召喚とか素敵。
 勝敗? 先の黒緑には余裕で勝ちましたよ。結局のところ《ギガンティック・スカルドラゴン》が強いだけなんじゃねーかという話は聞こえないところでしていただきたい。
 本戦もこのデッキで…と逃避が始まった段でお開き。

トリック。

2006年1月18日 ゲーム
トリック。
 先の予選で苦しめられた「コンバット・トリック」。どんなにマナと手札を維持しようとも、公開されている情報に変化がないと簡単に対策されてしまう。
 わたしのデッキは、プランから出ると損をした気分になることから呪文の投入が少なくなっている。そのため、展開力には優れるが、その攻勢を維持し続けることが苦手。今後のデッキには、わずかで良いから「コンバット・トリック」を組み込むこと。そして最大限生かすことに注意を払おうと思う。

 さて、「コンバット・トリック」といっても種類はさまざまだ。ここでは原則バトルタイミングで割り込める効果を考えてみた。
 まずは各色共通で同色生物を+3000する《ソウル》は色が合うなら効果的だろう。生物のサイズが小さい赤や青でさえ、+3000という数字は驚異的な伸び率。ただ、2マナというのは案外重い。特に序盤は無理して使わず、生物の展開に努めるべきかも。

 では各色ごとに見てよう。
 まず赤の真骨頂といえば火力。全体的に苦戦を強いられるが、【加速】と組み合わせることで高い効果を発揮する。なので《妖精の風車》とセットで使う方法が考えられる。また、相手エリア内限定だが《チャレンジャー・ソウル》も【召集】などと相性が良い。
 次に黒。コスト限定だが効果除去の《死神の鎌》や、-2000する《サキュバスの吐息》など、選択肢は広い。例外的にバトルの前に《失恋の痛み》であらかじめ確認してから攻めというのもアリだろう。
 青はバウンス。コスト限定だが《ディメンション・ロード》はダメージをスタックさせてから使えば、大きなアドバンテージを生む。自分の生物にしか使えないが、《エマージェンシー・コール》は除去をかわすのにも使えるし。場に出したときに効果を発生させる生物などとも相性が良い。
 白は《ガーディアン・ソウル》が光る。+4000という値、そして軽さは全種中で屈指のトリックといえる。反面、発動条件が踏まれたときだけなので汎用性には欠ける。白には、数少ない効果除去への対処として《選ばれし勇者》もあるが、3マナは重いと感じた。
 緑はコスト限定だが効果除去の《ケイオス・ファング》や、どの色でも+2000する《レインボー・ソウル》もいぶし銀の強さ。各種効果除去は総じて相手のマナを増やしてしまうのは難だが、パワー勝負一辺倒のイメージを払拭するにはどれも重要。

 では実際にデッキにトリック部分を組み込むとする。先日の緑単を引き合いに出すなら、《ケイオス・ハンド》よりも《エメラルド・ソウル》などで大型を駆逐すればよいだろう。多対1が成立しないデロで守勢をひっくり返すためには、生物による踏みつけが必須。デッキ全体の移動コストも減じる配慮を加え、攻勢を保つ工夫が必要だろう。

 緑の場合は基本値が高いので《ソウル》でもよいが、他の色はどうだろうか。単色にこだわらないなら、白の《ガーディアン》と黒の《吐息》は抜群の強さ。特に《吐息》は効果の増減としては《レインボー》と同等なのに1マナ安い。(余談だが黒の《ポイズン・レイン》も白の《天使の祝福》と同等なのに1マナ安い)しかも、除去としても利用できるというのだから抜群の汎用性だろう。
 白、赤、緑などの融通の利かない色は黒をタッチすると良いのかもしれない。いままで盲目的に積んでいた同色《ソウル》を《吐息》に変更するだけで動きに幅が出そうな感じもする。

 当日まであと10日弱。早めにデッキを固めたいところ。
仮想敵を考える
 黒単を考えた。黒は手札破壊、ウィニー、墓地活用型、除去特化型などバリエーションが豊富で、人によって好きなところを取れる汎用性の高い色だと思う。
 基本となるパーツは同じでも4枚も異なれば別のデッキ。私的には1〜2枚積みは避けて長所を特化させたいと思うわけです。

 さて、そんなで黒単。ウィニー、墓地活用とまわしてきましたが、汎用性という点ではウィニー気味の中速打撃系デッキが安定しているかな〜と。
 決め手はやはり《魔王の城》ライン上からの《ジャグリング・パペット》。強化ベース上で戦うのはどの色も同じなのに、なぜ黒が特別視されているのか。これはやはりサポート能力に秀でているからだと思います。
 パワーを-2000する《サキュバスの吐息》が特に強力で、実質相手のベースを無効化します。小型には直接刺さりますし、なにより安い。
 メインアタッカーの背後を守るのが《微笑む人形マリアン》。コスト6までの生物を問答無用で墓地に送れるのは当然強い。これによって相手は中央のアタッカーを倒すために直接投下を余儀なくされる。しかも6500+2000の《パペット》を一撃で倒すのは困難。必然的に2枚目の投下を必要としますが、そこを《吐息》もしくは《ポイズン・レイン》。これは痛い。
 他にも《スパイク・ガールズ》や《ディーペスト・パープル》などの手札破壊生物に加え、《失恋の痛み》、《呪われた館》など手札破壊要素には事欠きません。プランというシステムによって手札を破壊する意味合いは薄いと判断されることも多いですが、相手の選択肢を大きく拘束しているという点は見逃せません。場の優位が確立できていることが前提ですが、先の《パペット》モードはゆるやかなロック状態であるといえます。死んでも痛くない生物群でペチペチ永続的に殴る黒特有のスタイルを見知った人は多いかと。
 じゃー黒って強いのかと。当然の疑問です。決して弱くはないが強さの発揮にはものすごいスキルが必要だと思います。
 デロは全般的に選択肢が広いゲームですが、緑単や赤系などは脊髄反射でもプレイ可能です。だが黒は難しい。除去は豊富だけれどマナが足りない。手札は拘束しているけれどプランには苦戦する…など、総じて後手後手に回ることを余儀なくされます。生物の単体での弱さも懸念材料でしょう。同じ5マナ圏を比較した場合でも、黒は強化ベースが話の前提にあります。この脆さを踏まえたうえでのプレイングが必須でしょう。
 前置きはさておきデッキは下記。

【メイン】
2    殺意の魔煙キラー
3    夢見る人形エリザベス
3    罪人の魔煙クライム
3    真夜中の狩人ミュラー
3    スパイク・ガールズ
3    微笑む人形マリアン
2    ディーペスト・パープル
3    ジャグリング・パペット
1    大公爵ラインハルト

3    魔王の城
2    呪われた館

3    サキュバスの吐息
3    失恋の痛み
3    冥王の鈎爪
3    冥界の門

 ネタ風味ですが、《大公爵ラインハルト》は主力の《パペット》回収が目的です。同じ7マナには《ギガンティック・スカルドラゴン》もいますが、死んでも痛くないことが選択理由です。お好みで差し替えてください。
 他は一般的な黒単パーツだと思います。
 《呪われた館》は【ドール】系とコンボろうなんて考えず、詰めで相手の手札を根こそぎ削ってから仕掛けるために採用。後半、《パペット》や《パープル》以外のパワーが低い生物はここから攻めます。
 《失恋の痛み》は早めに使って、相手のデッキコンセプトを把握する使い方と、前述の《館》同様、詰めで使います。
 プラン勝負になったら除去は優先せず、こちらも展開して攻勢を維持します。こちらはつごう6枚の除去でパワー勝負を回避できるので、大型を意識しすぎないことが大切です。最後は《冥界の門》からの小型で勝負がつくことでしょう。
 ということで参考として掲載してみました。
 今月29日(日)に開かれるディメンション・ゼロ グランプリ−1− 本選。スキル上げを兼ねて前日予選大会に参加しようと考えるのであれば、前々日の27日(金)のうちに南下しておくのが望ましい。
 幸い宿泊先は和助氏宅をお借りできるとのことなので、わたしたちが考えるべきことは上野駅まで到着することだけで良い。
 さて、上野行きの新幹線を調べると「やまびこ」と「はやて」の二種に行き着く。どちらも上野駅に止まるし、仙台駅を経由するのに、異なる便だというのだから注意が必要だ。
 上り下りを誤るというミスはさすがにないだろうが、別の便に乗っちゃいました的アクシデントは容易に想像できる。まぁ、どちらにしろ上野には到着するので大きな問題はないのだが…。
 ということで列車時刻を調べてみました。なるべく早く到着したほうが、いろいろと都合が良いのかなぁとも思います。

やまびこ 66号
盛岡:18:23
一関:19:05
仙台:19:41
上野:21:42

やまびこ 68号
盛岡:19:32
一関:20:13
仙台:20:47
上野:22:54

やまびこ 70号
盛岡:20:22
一関:21:04
仙台:21:40
上野:23:38

-------------------------------------------
 ちなみにユウ氏から「休めたら前日から応援に〜」という連絡をいただきました。せっかくなので応援といわず、前日予選に参加してはいかがと誘ってみる。
 参考として八戸からの時刻を調べてみました。仙台で乗り換えれば三人で移動可能ですね。乗り越しも三人同時なら責任の所在があいまいで安心するというもの。

はやて 30号
八戸:18:00
盛岡:18:40
仙台:19:26
上野:21:02

はやて 32号
八戸:18:56
盛岡:19:40
仙台:20:26
上野:22:02

はやて 34号
八戸:19:58
盛岡:20:40
仙台:21:26
上野:23:02

-------------------------------------------
 で、運賃は下記。結構大きいです。なので経費削減としてバスも考えてみました。が、新幹線+バスと組み合わせると八戸発は割高になります。その日のうちに和助亭に到着できるのはなにかと便利が良いこともあり、原則新幹線での移動を考えています。あらかじめご了承ください。

一ノ関→上野
運賃:片道 12,070円 (乗車券7,140円 特別料金4,930円)

一ノ関→仙台
運賃:片道 3,920円 (乗車券1,620円 特別料金2,300円)

八戸→上野
運賃:片道 14,950円 (乗車券9,350円 特別料金5,600円)

八戸→仙台
運賃:片道 8,820円 (乗車券4,940円 特別料金3,880円)

仙台→上野
運賃:片道 10,190円 (乗車券5,780円 特別料金4,410円)

【参考】
路線バス:仙台 ⇒ 東京行き
仙台駅前:22:43
上野駅前:05:52

運賃:片道 6,210円
運賃:往復 11,500円
http://www.doconavi.com/cgi-bin/bus.cgi/bus/time?STAT=%C0%E7%C2%E6&GOAL=%C5%EC%B5%FE

 ちなみに前日予選は午前10時〜10時半までに受付とのこと。参加者多数の場合は抽選だそうです。午後3時頃に和助氏が合流できるそうなので、新しい構築済みを買って帰るのも忘れずに。早々に引き上げて翌日に備えるのが無難でしょう。
 さて、問題なのが帰りの便。
 当日はスイスドロー八回戦を経て決勝。決勝出場は目標ではありますが、せっかくなので最後までいたいなぁ〜なんてことを考えています。決勝戦とか見たいし。すると当日中に帰宅するのは難しい。三泊目を和助氏に依頼しつつ、翌日に帰るのが妥当じゃないかなと思います。すると当然ながら土、日、月の三連休を上告し承認されなきゃならない。実はそれが一番難しいんじゃないかって話もありますな。
 ということで簡単ですが日程の予定ということでした。メールや秘密で連絡をお願いします。

いみじくも…

2006年1月15日 ゲーム
いみじくも…
 ということでスキル上げを目的に地方予選大会に参加しました。今回も引き続いて緑単色。劣化パーツが多いのはご愛嬌。流れとしてはマナ加速から《コスモ》ダンスに持ち込むことが可能かどうかを試したかった。
 デッキは下記。

【メイン】
3    兎娘キューティ・バニー
3    チェリー・ボーイ
3    虹に乗るフェアリー
3    カオスビースト・スキュラ
2    スクリーミング・マンドラゴラ
3    象砲手バルカン
1    カオスビースト・マンティコア
2    花冠のフェアリー
1    大巨人マグマ・ギガント
3    カオスビースト・スフィンクス
2    魔獣王ティラノギア
3    大巨人コスモクエイク
3    密林の孤城
2    大地の塔
3    ケイオス・ハンド
3    生命の門

【サイドボード】
2    妖精の風車
3    ケイオス・トラップ
2    メルトダウン
3    ケイオス・ファング

 結論から言えば出すので精一杯。移動に6マナかかるので、維持が困難。そのため毎回サイドアウト…。これは緑単色ゆえの話で、パワー勝負を黒除去で放棄して、場の優位が確保できるなら、ダンス自体は強い。とどのつまり、「早出しする意味はない」ってことがわかったってところかな。
 さて、ダンスによる効果を持つ生物は赤のダメージ、黒の手札破壊、緑のマナ破壊の三種あるわけですが、現実的なのは黒の手札破壊(移動に3マナ)かなと思いましたとさ。なんたってランダム手札破壊だしね〜。

 今回は、特にもマナ加速を念頭に置いたので《虹に〜》を投入。決して《クレーター》の欠員を補う3マナ圏というわけではない。
 《スフィンクス》も劣化《ゲンブ》とは思っていない。500低いのが好きなんだってばよ。

 今回も《大地の塔》が爆発し、プラン合戦を量で押し切る試合多数。リソースを失わない系ベースとプランは相性抜群だと感じた。
 逆に疑問を感じたのは、先の《虹に〜》と《花冠の〜》の二種。実はどちらも「手札からスクエアに置かれた時、〜」というのが能力の発動条件。つまりプランから出すと効果がないよと。
 特に《虹に〜》は手札の消耗も激しく、《塔》に比べるとコスト的に釣り合わない感じ。単純なマナアドバンテージを取るなら、3マナ圏は《クレーター》一択のようだ。
 また、《花冠の〜》は5マナという部分がネックで隙を生みやすい。召喚のマナを残して相手にターンを渡すなら、プランから生物を出してプレッシャーをかけたい局面は多かった。二種のマナ加速生物の弱さを考えると、プランで腐ることも多いけれど《誕生の宴》を選択するのが無難な気もしてくる。前回、今回ともに《塔》が思った以上に活躍しているので、選択しきれないでいるわけだが。

 さて、今回のスイスドロー5回戦の中で苦しかった局面などから、今後について考察しようかと。

 まず一戦目。青単:○×。
 相手のデッキは小型で前半スマッシュを稼ぎ、後半は《真珠貝の褥の魔女》と《水底の歌劇場》のライン対象【召集】で勝負をつけるタイプ。
 一本目は手札で腐る《バニー》や《バルカン》を恨みつつも、直接ぶつけて対処。サイズで上回る緑に対し、バウンスとドローで的確に対処する相手。意外と青は体力あるなぁ〜とは感じましたが、最終的には数で圧殺する流れ。
 二本目も同じ流れながら、相手の小型を抑えきれず苦しい展開。サイドから入った《ファング》を刺して、流れを変えたと早合点。手札に除去を握っていたにもかかわらず、生物を展開したのが仇となり、相手のプランから《歌劇場》→《スパイ・スパイダー》という逆転劇を許してしまう。
 良くできたデッキで、《パラドクス・ストーム》の追加と、バウンス呪文の選択次第ではもっと強くなるかなと。
 敗因はやはり油断でしょうか。原則、『自分がしたいこと』は『相手がしたいこと』の芽をつぶしてからでも十分間に合う。苦しい局面をバクチで乗り切ろうとした時点で負けみたいなものですな…。
 試合中、予定調和ではあったのですが、相手の《スパイダー》を《チェリー・ボーイ》で踏みに行ったとき《サファイア・ソウル》で乗り切られてしまいました。この、安手のコンバットトリックが曲者で、いかにサイズで緑が上回るとはいえ、それは単体で比較した場合での話。複数枚のカードを使ってでも場にパーマネントを残せば、以後も攻めは持続していく。踏みを躊すると《ソウル》を常に警戒しなくてはならないというジレンマ。低マナ圏はサイズに大きな差異がないので、序盤のパワー勝負は特に注意を払う必要があるなと。黒の効果による破壊がうらやましい…。

 二戦目。白緑:○×。
 白の優秀軽量生物《ホーリー・アロー》で序盤を稼いで、大型でしとめる形。一戦目と同様、踏むに踏めずで苦しむ。というのも《アロー》自体は踏まれると+3000されて4000。こちらは《スキュラ》級で踏めば勝てるのだが、白1マナで撃てる《ガーディアン・ソウル》が怖い。なにしろ踏むと+4000。あわせて8000ととんでもないパワーになる。序盤は《スキュラ》の足の重さを考えると、なかなか踏めない。まぁ、所詮4000なので《ソウル》ありきで複数回仕掛ければ良かったのかな…と。
 で、一本目は《ケイオス・ハンド》が相手の大型の出足を止め、数で勝負して圧殺。続く二本目も…といきたいところだが、ここでも考えさせられる部分が。
 サイドから軽量生物対策として《ファング》と《トラップ》を投入。相手の生物を、不利に応じてマナ送りしたわけです。すると三体を除去したつもりが相手に3マナも加速されているじゃないですか。とはいえ気づけど遅し。5マナ、6マナといった重め生物が次々に登場し、こちらが圧殺される。
 この試合の敗因は後手に転じてしまったこと。序盤出された《バルカン》を警戒し、小型生物の展開が遅れたこともあるし、その場の有利不利で状況を判断して、続けざまに除去をばら撒いてしまったことにも問題がある。
 最終的にはこちらの方がサイズで勝っているのだから、相手に除去を強要させる局面はきっと来る。必要なのは除去ではなく展開することだったなと反省。あくまでも除去は攻めを持続させるために放つべきで、相手の戦力を削るのが目的ではない。なにしろプランによって増援はいくらでもやってくるのだから、後手に回っては不利だ。核となる攻め手がデッキに入っていること、攻め手を生かすプレイングが重要だなと。結局相手の手元には複数枚の《ソウル》。手札破壊も欲しいなぁ…。

 三戦目。緑単:××。
 相手は臆することなく《バニー》からマナ加速し、中型生物で終始けん制され続けました。同じ緑単なのでパワー勝負ともいかず。《ゲンブ》に《スフィンクス》が討ち取られる切ない場面も合ったりなかったりしつつ完敗という結果。
 同系はプラン勝負なんて言いますが、これは間違いで、最終的に必要なパーツはマナに置かないなどの工夫があってこそ生きる。緑には《バニー》、《チェリー》、《綿毛のフェアリー》と三種の2マナ圏がいますが、このうちどれをどれだけ投入するかが明暗を分けた様子。

 四戦目。赤緑:×○。
 ステロイド。【加速】生物と《地雷原の迷宮》、大量の焼き呪文による援護など絵に描いた赤緑。ぶつけに応じた強化や焼きなどは使い慣れた感じ。一本目は早いターンで手に負えなくなって負け。
 数で押すのが真骨頂の緑単ながら、序盤はコンバットトリックの少なさから押されることが多いと再確認。
 《密林の孤城》は確かに強かったけれど、《エメラルド・ソウル》を握っていれば…と思える局面も多かった。《バルカン》級ならどれも安心して踏めたなぁ…なんてね。
 続く二本目は、転じて序盤から打って出る構え。赤緑の弱点は生物のサイズ。ベースで強化してジリジリと前へ。サイドボードから投入したカードは先と同じく小型生物対策ながら、攻めのサポートに使うとやはり生きる。攻勢を維持しつつ順調にスマッシュを貯めるも、やはり相手マナを増やしたのが仇となって戦局はトントン。このサイドは考えなきゃなぁ…と。
 最後の最後は《生命の門》を七枚目のプランから引き、《バルカン》で攻撃して勝ち。相手の手札にあったのも《バルカン》だったようで…。

 五戦目。青黒:○○。
 ここにきて本調子というか緑単のまわし方を掴んだ感じ。一本目は手札とマナの歯車がガッチリかみ合って間もなく圧殺。続く二本目も攻勢を維持しつつ、サイドインした除去に支えられて危うげなく勝利。とはいえ、これ、単純なデッキ相性だなって気がするわけです。
 効果で生物を倒す黒は数に弱い。数は大きさに弱い。大きさは効果に弱い。しかし、同じ黒でもマイナス修正主体ならば数に強いなど相手にしたときのデッキ判断は一概にできない。難しいなぁ…。

 ということで結果九位と地味な成績ながら得るものの多い大会となりました。
 なによりこの予選大会において、われらが帝王はみごと優勝し、本戦出場の権利を獲得しました。これで地理に疎い二人揃って本戦出場とあいなりました。
 まずは無事に会場に到着することを目標に楽しんできたいと思います。
 詳しい遠征日程は後日。

心意気や良し

2006年1月14日 ゲーム
心意気や良し
 以下は地方予選に出ようかと思うんだけれど、経験値不足でも勝てるデッキないですか的ニュアンスで問を受けたことから、先日掲載した安価デッキの解説を記したもの。印刷までして渡そうと思ったら、青緑で出るから赤使いませんとか連絡受けてゲンナリしたという心温まるお話。
 だいたい簡単に勝てるデッキなんかネェってのよ!

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地方予選突破祈願短期集中講座

【赤で殴る】

 なぜ赤か。
 それは足が速いからだ。
 五色の中で、移動コストが最も低く抑えられている生物が多い色、これが赤なのだ。しかし数が多いだけで、決して性能に秀でているわけではない。パワーでは緑に、特殊能力では白に劣る。そこで単色ではなく、各色の優れた部分も取り入れた。
 それが、この「安価赤白(仮)」である。

 デッキの特徴はやはり全体的に移動コストが低いこと。ターン終了時に召喚すれば、?マナで相手エリアまで進軍できる。二体召喚しても?マナで双方を相手エリアまで進軍させることができる。まずは足が軽いということを覚えてほしい。
 だが、その分脆い。はてしなく脆い。単体ではどの生物と相打ち以下しか取れない。進軍してきた大型を倒すこともできない。
 それでは勝てないのかといえばそうではないのがデロの面白いところだ。

 まず、このデッキの指針はこうだ。
 1〜2ターン目はマナを貯める。
 3ターン目にマナを貯めたらプラン。2マナ生物なら迷わず自軍ライン中央に召喚する。
 4ターン目もマナを貯めてプラン。2マナ生物なら召喚し、余った1マナで中央ラインに進軍してスマッシュ。これでスマッシュ?。
 5ターン目もマナを貯めてプラン。2マナ生物なら召喚。まず1マナで中央ラインに進軍して「スマッシュしてもよろしいですか」と確認。なにもされなければスマッシュ?。片方が倒されたら残りの1マナで相手ラインに移動してスマッシュ。これでもスマッシュ?。
 6ターン目もマナは貯めて…。

 このデロというゲームでは、原則多対1を取れない。つまり、こちらが2体の生物で進軍すると大体片方は打ち漏れる。その合間に殴れば次第とスマッシュは貯まる。
 対策のないデッキは後手後手になるので、最後は《レイザー》が登場してフィニッシュとなるわけだ。
 この序盤の優位というのが大切で、《大砲蜘蛛》や《マキリ》にぶつけられた生物を《ソウル》で討ち取ることができれば、スマッシュが増えるだけでなくマナ比による優位を得ることになる。例えば3マナの生物を2マナのソウルで討ち取ることで、1マナの有利というアレだ。
 このマナ比で勝つためには、とにかく中央ラインでスマッシュし続けるというのが大事。欲を出して相手ラインに入ってしまうと、踏み潰さた挙句に進軍されるので相手に大きなアドバンテージを与えてしまう。こちらの2マナ生物に、相手がコストの大きな生物を相打ち上等で召喚し続けなければならない状況を作れば勝利は近い。
 相手の色からデッキタイプを判断し、正確にスマッシュを積み上げることができるなら高い勝率を誇ることができる(はず)。
 ちなみにこの手の速攻への対抗策は序盤から徹底して生物を除去すること。なので、知っている相手には2戦目苦戦必死。あとは気合。

【デッキレシピ】
3    特攻戦鬼韋駄天丸
3    自走戦鬼大砲蜘蛛
3    小さな刃マキリ
3    ライトニング・スナイパー
3    刹那の魔炎レイザー
2    飛行戦鬼紅蓮朱雀
3    大いなる刃タンネピコロ
2    グレン・リベット
3    宝物庫を守護する獅子
2    聖騎士ホーリー・アロー
2    城門を守護する獅子
3    歴戦の城砦
3    ルビー・ソウル
3    ガーディアン・ソウル
2    大いなる神の手

【解説】

特攻戦鬼韋駄天丸
軽い。足が速い。1マナ。最後の詰め以外では手札からは使わない。あくまでも動き出すのは3ターン目から。それ以前に動いても5ターン目以降ジリ貧になる。

自走戦鬼大砲蜘蛛、小さな刃マキリ
メインアタッカー。2マナで移動は1マナ。軽いのが取り得。移動は前だけでなく横にも移動できるし、同一ターン内なら何歩でも進める。9マスを広く捕らえることが大事。

ライトニング・スナイパー
強力除去。攻撃したときに+3000の能力は、タダで《ソウル》を使ったのと同義。足も軽く、8マナで全てのスクエアを塗りつぶせる。攻撃した度に+3000なので、1体目は4000。次は7000、次は1000まで討ち取れるので覚えておこう。ちなみにダメージは蓄積するが、与えるダメージは常に最大を与えることを忘れずに。

刹那の魔炎レイザー
切り札。可能な限り手札にキープ。プランから出たら我慢してドロー。詰めなら詰める。計4マナでスマッシュ2だが、3マナで相手に相打ち強要という選択肢もある。

飛行戦鬼紅蓮朱雀
足は軽いがやや重く、死ぬとマナが減るので《フンガ・フンガ》に差し替えても良い。これはパワー4000が欲しかったからで、世の中に3000級が圧巻していることから選択。踏み潰しつつ進軍できるのは魅力。

大いなる刃タンネピコロ
火力。基本的にはぶつけるのに使う。相手次第だが攻められるなら強いときもある。原則無理は禁物。レアだが《ボマー・メイデン》に差し替えれば除去能力が向上する。

グレン・リベット
白の火力。基本的にはぶつけるのに使う。中央ラインで攻め続けていると、相手は自軍に生物を召喚し、進軍して踏み潰そうとしてくる。これを討ち取れないとこちらが不利。追加の《ソウル》よろしくぶつけよう。

宝物庫を守護する獅子
白の火力。基本的にはぶつけるのに使う。このデッキの最大の難点は相手生物が自軍ラインを占拠すると、出した片っ端から踏み潰されてしまうこと。自軍召喚なら7000なので、中堅も討ち取れる。できれば手札に握りたい一枚。

聖騎士ホーリー・アロー
白の高性能軽量生物。ぶつけられると+3000。白《ソウル》を足せば7000まで討ち取れる。同系に対しては先に中央を占拠した方が勝つので、出せるなら出したい一枚。二枚なのは持っていないから。後述の獅子と差し替えたいところ。

城門を守護する獅子
白の数合わせ。足も軽く、中央ラインで2000なので次第点。プランからなら出すが、基本的にマナ確定要員。

歴戦の城砦
赤生物を+2000する。出しておくことはせず、コンバットトリックとして使う。プランから出たら中央優先で貼ること。これは相手が中央を嫌がって右か左に生物を召喚すると、反対側に召喚した生物が生き残りやすくなるから。細かなテク。

ルビー・ソウル
赤生物を+3000する。万能トリックだが黒の効果系除去には役立たず。生物以外は原則手札に握り、ワンチャンスを生かすのが得策。《スナイパー》を+3000できれば黒や青のサイズには負けない。その場合、あくまでもバトルに割り込んで使うこと。

ガーディアン・ソウル
殴られると+4000。これが強い。このための白。2000生物さえ6000と相打ち。あくまでも攻撃されたときなので相手に中央を占拠されたときは使えないのが難。

大いなる神の手
ベースを動かせる。採用理由は軽いから。自軍のベースも動かせるので、《城砦》を擬似《ソウル》として活用できる。また、相手が二枚目のベースを張ろうとしたときにレスポンスして、置こうとしているスクエアに相手ベースを動かすと、「同じスクエアに置かれたパーマネントは後に出した方が墓地に落ちる」というルールにより、自動的に破壊される。覚えておくと得するテクニック。

サイドボード候補は、スクリュー・ドライバー×3、チャレンジャ…

即興ですが…

2006年1月13日 ゲーム
即興ですが…
 要望を受け、参考までに、青緑ストラクチャーにコモンとアンコを足してそれっぽく仕上げました。
 マナ加速してプランで攻める。いわゆるプラン倒れを目的としています。
 《珊瑚の森の魔女/D01》のエリア対象の【召集】は、《魔女》自身が進軍して大型生物の移動コストを軽減するものだと思っていましたが、【召集】の「リリース状態で場に出る」効果は自軍エリアでも同様に発揮されることから、プランから出した生物が即座に進軍できるという状態を作れます。
 あくまでもストラクチャーのカードを中心に作ってあるので、上位互換があれば差し替えるべきです。また、パワー負けしないよう《マーダラー・マンティス/D01》などは緑生物に差し替えるのが無難かと思います。あくまでも叩き台として。
 青生物を減らして緑の比率を上げ、緑と青のベースを交換すれば安定するけど劣化デッキになるんだよね。だからバウンスを信じて青寄りです。青生物自体サイズ上げても効果薄いので、青ベースは切って呪文と差し替えるのも手です。お好みで。

3    スパイ・スパイダー
2    濃霧の魔氷フォッグ
3    ハイタイドセイコー
3    玩具商人ペンギン・ポー
3    珊瑚の森の魔女
3    竜巻の魔氷トルネード
2    マーダラー・マンティス

2    カオスビースト・スキュラ
3    虹に乗るフェアリー
3    カオスビースト・スフィンクス
2    大巨人ムーン・イーター 

3    海底都市アトランティス

2    益々繁盛
3    誕生の宴
1    メルトダウン
2    ケイオス・ハンド

【解説】
スパイ・スパイダー
軽くて足が速い。青で唯一他の色に負けていない2マナ圏。《珊瑚の森の魔女/D01》環境下でプランから出れば即座にスマッシュできる。

濃霧の魔氷フォッグ
軽くて以下略。ぶつければ4マナまでの生物を相手のライブラリトップに置ける。スマッシュは0なので効果に期待。タイムアドバンテージを稼いで中型で殴ろう。

ハイタイドセイコー
軽くて足が速い。場合によってはバウンス効果も期待できる。使い方は《スパイダー》と同様でプランから出るのを祈る。

玩具商人ペンギン・ポー
死んでもドロー。基本的には握ってぶつけるのに使う。殴ってもいーけど。

珊瑚の森の魔女
切り札。自軍ラインに待機して他の2箇所からバンバン生物を前に出す。そのために生物は全体に軽めにシフトしてます。

竜巻の魔氷トルネード
これまた青には珍しい次第点生物。ぶつけて良し殴って良しの優等生。

マーダラー・マンティス
切り札。ビックリドッキリしたギミックもときに必要であろうと投入。10マナから3スマッシュと欲張らず、堅実に中央エリアを狙うと吉。

カオスビースト・スキュラ
火力。ぶつける。

虹に乗るフェアリー
マナ加速。減った手札は《益々繁盛/D01》で後半補う。中盤のプラン大事。

カオスビースト・スフィンクス
火力。足は遅めなので慌てて出さないこと。緑主体はこれを上回る《カオスビースト・ゲンブ/D01》や《密林の孤城/D01》で+2000したり、《妖精の風車/D01》で【加速】を付与したりと勝てる要素が少ない。そーゆーデッキとは正面から戦っても絶対に勝てないので、小型でネチネチ。

大巨人ムーン・イーター
駄目押し。希に出すだけで勝てる。これまた中央エリアでネチネチ行く。

海底都市アトランティス
青生物+2000。プランからなら出すけれど、原則手札にキープしてコンバットトリックに使う。これと《トルネード》は割と強い。

益々繁盛
プラン重視なので数は少なめ。使い切った手札を補充するのにどうしても必要なので投入。序盤は慌てて使う必要なし。

誕生の宴
緑を入れるメリット。私的には《花冠のフェアリー/D01》を優先して入れるべきかと。これと《虹に乗る〜》で早期6マナ達成し、プラン倒れに持ち込みたい。

メルトダウン
お守り。まぁ、デッキの対応力ってのは大事ですよ。一応握っておくと役立つこと多数。握っていたことが原因で敗北することも多数。握りたいカードが多いので《繁盛》投入してるんだけどね。

ケイオス・ハンド
ビバ確定除去。これまた慌てて使わぬよう。このゲームの除去は原則「ぶつけて倒す」なので、苦しくても我慢することを覚えましょう。《スフィンクス》の7000を超えるようなら迷わず。

サイドボード候補は下記。
2    ディメンション・ロード
2    サファイア・ソウル
2    グッバイ・マイ・エンジェル
3    ケイオス・ファング
1    メルトダウン

ディメンション・ロード
4マナ生物までを手札に戻せる。相手の主力が《象砲手バルカン/D01》とかなら投入。

サファイア・ソウル
青生物を+3000。パワー負けしてるなと感じたら、緑生物減らしてコレ。焼け石に水とも言う。

グッバイ・マイ・エンジェル
生物を手札に戻せる。大型がジリジリ攻めてくるようなデッキならコレ。5マナ生物が中央に進軍してきたら戻す。その間にコッチは軽めで攻めます。大型と交換します。

ケイオス・ファング
4マナ生物までをマナに落とせる。相手の主力が《象砲手バルカン/D01》とかなら投入。

メルトダウン
やっかいなベースをマナに落とせる。

 だんだんと微妙になってきたなぁ…。

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